今回のテーマは「野菜や果物をムダにしない冷蔵保存の方法」です。
こんにちは!「冷凍生活アドバイザー」「野菜ソムリエプロ」のみつはしさなこです。
冷蔵庫にしまってある野菜や果物。鮮度が短いからと無理をして急いで食べたり、ダメにしてしまったりことはありませんか?
食べものの鮮度に気をつけながら献立を決めるのは大変だし、食卓にちょっぴりしおれた野菜が並ぶと、少し残念な気持ちにもなりますよね。
そこで今回は、野菜や果物を長持ちさせる「冷蔵庫での保存方法」をご紹介します。
冷蔵庫の中は温度が異なる〜場所別温度帯の目安〜
買ってきた野菜や果物、すべて野菜室に入れていませんか?じつは、冷蔵庫は場所によって次のように温度が異なります。
野菜・果物は野菜室で保存するのが一般的ですが、なかには別の場所に保存したほうが長持ちする食材もあります。冷蔵庫に入れる前のちょっとした一手間が鮮度キープにつながります。
保存するときはポリ袋に入れる
野菜・果物を冷蔵庫に保存するときは、必ず袋に入れておきましょう。むきだしのまま保存すると、冷風にあたってしなびてしまい、鮮度落ちが早まってしまいます。
また、リンゴ、メロン、西洋梨、完熟トマトなど、追熟を早めるホルモン(エチレンガス)を発している果物は、ほかの野菜・果物が傷む原因にもなります。まわりの野菜・果物が傷んでしまわないよう、袋に入れて密閉するのがベストです。
【野菜の保存方法の例】
■葉物野菜(ほうれん草、水菜など)
葉っぱが冷風にあたるとしなびやすいので、ビニール袋などに入れる。口が空いているものはクリップなどで留めると、5〜7日ほど保存できる。
■根菜(大根、にんじんなど)
しなびないよう、ビニール袋に入れてクリップで留める。一度に使い切るのが難しい大根は、断面をラップし輪ゴムで留めておくと、断面が乾燥しにくい。保存目安は2週間程度。
■りんご
保存中もエチレンガスが発生するので、まわりの野菜・果物が傷みやすい。ビニール袋に入れ、袋を閉じておくとガスが庫内に充満しない。保存の目安は1週間〜10日。
■バナナ
常温保存されやすい果物だが、野菜室なら冷蔵保存可能。温度が下がりすぎると低温障害で表面が真っ黒になるので、厚めのビニール袋や保冷バッグに入れると変色や傷むことなく長持ちする。1週間〜10日保存できる。
水分が多い食材の保存にはチルド室を活用する
冷蔵庫の中でもっとも0℃に近いチルド室は、植物の呼吸や傷みを抑えやすい場所です。
呼吸作用がさかんなものや水分が多いものは、チルド室に入れると鮮度が長持ちします。
【チルド室に入れると良い食材例】
■ブロッコリー
呼吸作用がさかんで鮮度落ちが早いため、黄色く変色しやすい。ビニール袋に入れてチルド室に入れると保存期間は2〜3週間ほど。
■えのき
きのこ類の中でも水分が多く傷みやすいので、ビニール袋に入れてチルド室で保存すると、保存期間は10日〜2週間ほど。
■いちご
水分が多く果肉がやわらかいため、ぶつかった表面からカビが生えやすく鮮度が短い。いちご同士がぶつからないよう、タッパーなどに入れ替えてチルド室に保存すると傷みにくい。購入時の状態が良ければ、2週間近くもつことも。
乾燥に弱い食材は水にひたして保存する
乾燥に弱い野菜は水を張ったタッパーや瓶にひたして、1〜2日ごとにきれいな水に交換するとみずみずしさをキープできます。
少し手間はかかりますが、一度に使いきれない野菜は覚えておくと便利な方法です。
【水にひたすと良い食材例】
もやし
水分が多いため、鮮度落ちが早く傷みやすい。水を張ったタッパーにひたして、冷蔵室に保存すると約1週間保存できる。
しょうが
乾燥に非常に弱く、袋のままだと干からびやすい。水にひたして冷蔵室か野菜室に保存すると約1ヵ月保存可能。
いつもの野菜や果物も、保存場所やちょっとした工夫で今よりもおいしさをキープできます。「知らなかった!」というtipsがあったら取り入れてみてください。さらに、冷凍庫も活用すると使い分けができてより便利になります。
下記コラムもぜひ参考にしてみてくださいね♪
① 冷凍庫の使い方を見直そう