今回のテーマは「手軽にカルシウムを補う方法〜メニュー編」です。
こんにちは!「管理栄養士」「ジュニア野菜ソムリエ」の稲尾貴子です。
前回の「カルシウム足りてる?毎日摂りたいカルシウムの量について」では、年齢別に必要なカルシウムの量や摂りたい食材などについてお話ししました。
では実際、どんなメニューにすれば毎日のカルシウム不足が解消されるのでしょうか。手軽にカルシウムを補える、料理の工夫を紹介します♪
天然だしをつかう
だし汁から出るカルシウムはわずかな量ですが、毎日のように使う和風だしを、天然の素材から取ることで、小魚のカルシウムをより多く摂ることができます。
煮干しやかつお節から直接だしを取り、柔らかくなった煮干しやかつお節をそのまま食べたり、ふりかけなどにすると、まるごとカルシウムを摂れるのでおすすめです。
また、手軽に和風だしが取れる市販のだしパックの活用もいいでしょう。だしパックにはイワシやカツオ、サバなどの身や骨が細かく粉砕されたものが入っています。中身を取り出してふりかけにすれば、まるごとカルシウムが摂れるうえ、素朴な味わいでおいしいですよ。
煮干しやかつお節にプラスして、干ししいたけや昆布を入れると、動物性と植物性のうま味の相乗効果で、薄味でも深みがあり優しい味わいになります。
乳製品をプラスする
*「千切りキャベツの巣ごもり卵」の小鉢にはキャベツの上に卵1個、しらす10g、チーズ10gが入っています。この小鉢1品だけで107㎎のカルシウムを摂ることができます。
チーズやヨーグルト、牛乳などの乳製品には、カルシウムが多く含まれています。毎日の料理やおやつに少しづつ取り入れるといいですね。
・チーズを食材に乗せる
千切りキャベツやもやし、きのこ類、パン、鶏肉や豚肉など、いろいろな食材にチーズを乗せて焼くだけで、立派な1品になるのでおすすめ。チーズの塩味だけでおいしく食べられる、やさしい味わいに。
・炭水化物+チーズやドレッシングにも
おにぎりやお好み焼きにチーズを入れたり、サラダのマヨネーズやドレッシングの半量をヨーグルトで代用。薄味でもおいしく、カルシウムも補えます。
・スープと乳製品の組みあわせ
クリームスープやパスタを作るときは、仕上げのタイミングで牛乳や粉チーズを入れてサッと煮ると、手軽にカルシウムがプラスでき、まろやかで食べやすい味に。
ここで、料理時間10分で完成する「千切りキャベツの巣ごもり卵」のレシピを紹介します♪あと1品欲しいときにぜひお試しください。
市販の千切りキャベツを利用したり、もやしで代用することで、さらに時短にもなります。
しらすとチーズには塩分があるので、味付けは不要!ぜひそのままで食べてみてください。
どうしても野菜が苦手なお子さんには、お好みソースを少しかけてあげると食べやすいです。大人も生活習慣病予防のために、塩分の摂りすぎは控え、塩やソースでアレンジするのではなく、粗挽きの黒コショウや七味唐辛子をかけてみてください。スパイシーでおいしいですよ。
小魚やだしの粉をつかう
*写真の煮干しは約5g。この量でも110㎎のカルシウムが含まれます。
市販の小魚のおやつは、手軽に食べられるので便利ですが、砂糖でコーティングされているものもあります。
まるごと食べられる「食べる煮干し」などの小さな煮干しがスーパーなどに売られていますので、一度試してみてください。
小さな煮干しに素焼きしたアーモンドやくるみ、大豆などを混ぜておやつにするのもおすすめ。ひと手間かけて、フライパンで少し乾煎りすると香ばしくなり、おいしさが増します。
また、「煮干しの粉」という商品もおすすめです。味噌汁やお好み焼きなどに入れるだけで、魚のカルシウムをまるごと摂れます。だしパックの中身も、魚の身や骨が粉になっているので代用可能です。
子どもの成長に、カルシウムは本当に大切です。とはいえ、子育て中は忙しいもの。簡単にできるちょっとした工夫で、カルシウムがしっかり摂れるようになるといいですね。