今回のテーマは、園生活にならった「おうちでも実践できるお手伝い」です。
こんにちは!「管理栄養士」「乳幼児食指導士」「こども成育インストラクター」の藤原朋未です。
保育園や幼稚園へ入園すると、家族以外の人との集団生活が始まります。「かして・どうぞ」の貸し借りや順番を待つなど、集団生活のルールに触れる機会が多くなります。
保育園や幼稚園では「お当番活動」を取り入れる園が多く、子どもたちが毎日順番にお当番を担当しています。お子さんの通う園でも、さまざまなお当番活動が行われているかもしれません。
なぜお当番活動をするの?
お当番活動は親や先生などの「大人の真似をし始める」という、子どもの発達に沿った活動のひとつです。また、子どもの年齢が4、5、6歳と上がるにつれて、目的意識を持ったお手伝いができるようになっていきます。
ねらいは次の通り。
人前に立つときに、緊張したり恥ずかしい気持ちになったりすることもあれば、うまくいかず悔しい気持ちになることもあると思います。
そういったさまざまな経験を経て、やり遂げた喜びを感じ、「みんなのためにがんばろう」という意欲を育むのがお当番活動の目的です。
お当番の仕事内容の一例をご紹介します。
<朝の会/帰りの会>
★あいさつをする
★日にちや天気を発表する
★1日の予定を発表する
★1日の楽しかったことを発表する
<給食/おやつ>
★テーブル拭きや配膳を手伝う
★献立を発表する
★あいさつをする
<その他>
★花や野菜の水やりをする
★絵本を選ぶ
★午睡の準備を手伝う
さまざまな仕事がありますが、なかでも給食やおやつの時間に関する活動は、『食育』の観点からも多く取り入れられています。
食育は、「食事や食材に興味を持つ」ことの最初の入り口です。包丁を持つことや食材に触れることだけではないんですね。
お当番をきっかけに、食事の内容に興味を持ち「食べてみよう」という気持ちが芽生えやすくなるとされています。
保育園に通っているわが家の息子は年中さんになり、今年からお当番が始まりました。
「明日はお当番さんなんだ~!」と楽しそうに話す姿を見て、おうちでもお当番を始めてみることにしました。
おうちで実践!お当番活動を始めてみよう
まずは、何事も形から(笑)
「お当番カレンダー」を作ってみることにしました。
ホワイトボードや画用紙などに日付を書き、「いつ」お当番をするのかを決めます。
お当番カレンダーは数字を書く練習にもなり、日付や曜日の理解にもつながるので一石三鳥!「あと何回寝たら○○だね」という未来の話も、カレンダーを使って可視化することでぐっと分かりやすくなります。
わが家では、お当番の日は親も子も余裕のある金曜の夜に決めました。
最初は毎日ではなく週に1回などハードルを低くすることで、取り組みやすくなります。お仕事内容は子どもと相談しながら一緒に決めていきます。
「何をしたいか」「何をしてほしいか」など、親子の意見を交換してみてください。
わが家のお仕事内容の一例はこんな感じです。
◆配膳する前にテーブルを拭く
◆お箸や食器を運ぶ
◆今日のメニューの発表
◆食べ終わった食器を運ぶ
◆最後にテーブルを拭く
ポイント①トレイで配膳
お箸や食器を運ぶときは、「トレイ」を使うのがポイントです。たとえ空っぽのお皿でも、トレイを使って運ぶとお仕事感がUP!
何か道具を使うことは、子どもにとって大人になった気分を味わえるので、やる気につながりやすいです。発達段階や年齢にあわせて、お子さんがやりやすい方法や適切な道具を取り入れてみてくださいね。
ポイント②メニューの発表
食事の前にお当番カレンダーに書いたメニューを発表してもらいましょう。
大人がお客さんになり、「今日のメニューは何かしら?」「おすすめは?」「どんな野菜が入っているの?」などとレストランごっこを取り入れてみるのも楽しいですよ。
メニューを発表することで、子ども自身も食事に興味がわき、「食べてみよう」という気持ちを引き出すきっかけになるかもしれません。
お当番カレンダーは成長にあわせてリニューアル
わが家でもお当番カレンダーを取り入れてまもなく2ヵ月。トレイの持ち方もメニューの発表も少しずつですが、上手になっています。お仕事や頻度を増やすなど、そろそろ息子と一緒にお当番リニューアル会議をしようと思っています。
皆さんのおうちでも、園生活にならってお当番活動を取り入れてみてはいかがですか?
「食育」といっても、わざわざ特別なイベントをする必要はありません。毎日の食事の準備や片づけにお子さんを参加させてみてください。きっと将来、大人も子どももみんなで協力できる、そんな家庭になれるはずです。
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