今回のテーマは「年齢別の幼児の食事量」です。
こんにちは!「管理栄養士」「ジュニア野菜ソムリエ」の稲尾貴子です。
お子さんがはじめて食べものを口にしたとき。どんな表情だったか覚えている、という方も多いのではないでしょうか。
そんな時期から少しずつ食べられる食材や量が増え、「かみかみ」や「ごっくん」が上手になる離乳食の完了期、およそ1歳頃から幼児食がはじまります。
とはいえ、初めてでもわかりやすいガイド本がたくさんある離乳食に対し、幼児食の本はあまり見かけませんよね。なにをどのくらい食べさせたらいいか、戸惑うことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、1〜5歳のお子さんの食事の目安量をご紹介します。
食べる量には個人差がありますし、幼稚園、保育園によって考え方も異なります。実際の食事では、お子さん一人ひとりにあわせた量を基準としてくださいね。
1~2歳の食事の量
主食:ご飯・・・80g
主菜:焼き鮭・・・30g
副菜:小松菜の納豆和え・・・20g
ゆでブロッコリー・・・10g
汁物:豆腐とワカメのみそ汁・・・120㏄
デザート:バナナ・・・1/3切
噛む様子や飲み込みの様子など、ひとりひとりの成長に合わせて対応を変えましょう。
★ご飯はお粥や軟飯に。
★焼き鮭は身をほぐしたり、とろみをつけた、だし汁をかけたりしましょう。
★ブロッコリーは柔らかくゆでれば、手づかみ食べができます。キッチンバサミで細かくしてごはんに混ぜてもいいです。
★バナナは、スプーンでひとくちずつ食べさせたり、手づかみで食べたり。2歳ぐらいになると、自分で皮もむけるようになります。
3~5歳の食事の量
主食:ご飯・・・90g
主菜:焼き鮭・・・60g
副菜:小松菜の納豆和え・・・30g
ゆでブロッコリー・・・10g
汁物:豆腐とワカメのみそ汁・・・150㏄
デザート:バナナ・・・1/3切
量の差がわかりやすいよう、1〜2歳と同じメニューにしてみました。
「これは何g?」と毎回測る必要はありません。食べすぎかな?食べなさすぎかな?と不安に感じたときの参考にしてみてくだいね。
ごはんの量が気になるときの工夫
たくさん食べるお子さんは、量が足りていない場合もありますが、あまり噛まずに飲み込んで満腹感を得られていない可能性もあります。
「かみかみしようね」の声かけをしてみたり、あえてしっかり噛む必要のある根菜類などの食材を使用して、固さや大きさを調整したりしてみましょう。
逆に好き嫌いが多いときにも、ある程度の量を食卓には出すようにします。
いま嫌いなものでも、いつか食べられるように。
親御さんがおいしそうに食べる姿を見せたり、「おいしいね」などの声かけをすることが大切です。
お茶碗からご飯を食べるのが苦手なお子さんには、おにぎりや丼ものを試してみると、不思議と食べられることもあります。ごはんの代わりに、パンやめん類でもOKです。
ただ、菓子パンはできるだけ避けるのがベター。砂糖が多く含まれていない、食パンやロールパンがいいですね。
また、ご飯やお肉など、好きなメニューだけをたくさん食べたがる場合は、「ほかのものも食べたらおかわりOK」というルールを決める方法もあります。
いろいろなおかずからバランスよく栄養を摂れているかに目を配ばれるといいですね。
忙しく過ごしていると、理想どおりにはできない日もあると思います。
そんなときは神経質にならず、2~3日でバランスよく食べられていればいいと気楽に考えましょう。
食事は十分?成長の安心材料に
わが子の成長は気になるもの。「うちの子偏食だけど、ちゃんと大きくなっているのかな」「なんでもよく食べるけど、将来太って困るかも」など、心配も尽きませんよね。
そんなときに参考になるのは、母子手帳などに記載されている成長曲線です。お子さんの体重や身長の変化を重ねて、数字が大幅に外れていないかをまずは確認してみましょう。
厚生労働省『平成22年乳幼児身体発育調査の概況について』調査結果の概要より
成長曲線から外れていたら、定期健診などを通じて専門医を紹介される場合もあります。大きく外れていたり、気になる症状があったりして「健診まで待てない」という方は、保健センターやかかりつけ医に相談してみるといいですよ。
食事の量は個人差も大きいので、「ほかの子より食べないから」または「食べ過ぎるから」と気にしすぎないことも大切。大事なのは、お子さんが毎日元気に過ごせているかどうかです。
「食事中に笑うと、栄養の吸収率が上がる」ともいわれています。まずはぜひ、家族みんなで食事を楽しむことを意識してみてくださいね。
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