幼児期とは、離乳が完了して学童期前までの1~6歳位までの時期となります。
幼児期は赤ちゃんの頃(乳児期)と比べて発育の速度はゆっくりになりますが、運動能力や言語の取得の発達が目覚ましく、体重1kgあたりに必要なエネルギーや各種栄養素は大人に比べて数倍多くなり、さまざまな種類の食材が食べられるようになる時期です。
とはいえ、咀嚼力や味覚、消化吸収の能力はまだまだ発達段階のため、成長にあわせた食べやすい固さや切り方、味付け等、調理にも工夫する必要があります。
幼児期の成長には個人差もありますが、各年齢に応じた幼児食のポイントと目安をまとめましたのでご参考ください!
1歳
食に興味を持ちはじめ、自分で食べたがるようになりますが、まだ上手に食べることができません。前歯と上下の奥歯が生え始める時期なので、前歯を使ってかじりとり、歯ぐきですりつぶしながら食べています。
手づかみ食べが中心のときは、やわらかく棒状に茹でた野菜や軟飯のスティック状のおにぎりなど、手づかみしやすい食事がおすすめです。フォークやスプーンに興味をしめしたら、お子さんの食べやすい形状や素材の食器を用意します。
手づかみ食べしやすい代表的な食材、スティックパンは手作りでも手間なく簡単に作れます。
2歳
盛んにあそび食べをする時期です。スプーンやフォークはまだ上手に使えませんが、すくいやすいポタージュやあんかけ、刺しやすいフライやミートボール、麺類などメニューを工夫すると、自分で食べる練習につながります。また、乳歯が生えそろい上下の奥歯が成長する時期ですが、咀嚼力が弱いので固すぎるものは避けましょう。
3-5歳
大人とほぼ同じものが食べられるようになります。季節や彩り、食感の工夫を食卓に取り入れて、お子さんと一緒にいろいろな食体験をしましょう!
4~5歳になると少しづつ箸も使えるようになります。お箸ではさみやすいメニューを用意するのもおすすめです。乳歯はだいたい3歳ごろにはすべて生え揃います。きゅうりのようなパリパリした食感のもの、弾力のある肉や魚介などさまざまな食感のものを食べて噛む力を育てるとよいでしょう。
主食・主菜・副菜・汁物と揃えるようにすると自然と栄養のバランスも整います。
全年齢〜ごはんを食べることは楽しいこと♪
どの年齢にも共通して大切なことは「楽しく食べる習慣を身に付けること」です。幼児期は食事や睡眠、あそびなどの活動のメリハリができてくるので、一生を通じての食のリズムをつくる大切な時期でもあります。
できれば食事のときだけでなく、あそびや本などで、食べものやカラダについて話す機会をつくりたいもの。野菜やくだもの、ハーブなどの栽培や収穫、調理体験をすることは、身近な食材に興味を持つことにもつながります。ぜひ、お子さんと一緒に“食べる力”を育んでいきましょう。