今回のテーマは「免疫力」についてです。
こんにちは!「野菜ソムリエプロ」「冷凍生活アドバイザー「健康管理士一般指導員」の長屋智子です。
すぐに体調を崩す人と、いつも元気にはつらつとしている人。
いったい何が違うのでしょうか?
さまざまな要因があるなかで、病気からカラダを守る「免疫」システムの存在は、人の調子を大きく左右するものの1つです。例えば胃腸炎でも、高齢者や乳幼児など体力のない人ほど深刻な症状になりやすいとされています。
また、子どものうちに培われた免疫は、その後の病気に対する抵抗力にも関わってきます。できれば幼児期のうちから、しっかり免疫力を高められる生活をさせてあげたいものですね。
免疫力を高めるために必要な生活習慣は大きく分けて3つ!
①適度な運動・・・ジムに通わなくても、エレベーターを使わず階段を使うだけでいい運動になります。家で過ごすことが多い人もストレッチをするだけで違いますよ。
②バランスの取れた食事・・・「朝」「昼」「夜」の3食をしっかりと食べること。甘いものの摂りすぎなど、偏った食生活をしないことも重要です。
③ポジティブな思考・・・過剰なストレスは、自律神経のバランスを崩しやすくなります。小さなことにとらわれ過ぎないよう意識するのがおすすめです。
免疫のカギを握るのはどこ?
人間のカラダの中で最も多くの免疫細胞を持つ臓器は「腸」。
腸は免疫機能を司る、〔第2の脳〕ともいわれます。多くの神経細胞が存在していて、ストレスによる負荷がかかりやすい臓器です。
小腸・大腸の内壁は全部広げるとテニスコート1.5面分!腸内細菌が100兆個生息していて〔腸内フローラ〕と呼ばれています。
この腸内フローラが免疫細胞を活性化し、病原菌などから身体をバリアしてくれるんです。人間のカラダって、すごく神秘的ですよね。
腸から免疫を整える「ビタミン類」と「食物繊維」
腸内フローラを整えるためには、必要な栄養素がいくつかあります。
まずは「ビタミン類」。
肉・魚などの動物性食品や緑黄色野菜に多く含まれる「ビタミンA」と野菜や果物に多い「ビタミンC」。それから〔若返りのビタミン〕と呼ばれる「ビタミンE」は、アーモンド・落花生やウナギに豊富に含まれています。
カラダ自身でビタミン類を作ることはできないので、しっかりと食べものから摂取したいところです。
次に「食物繊維」。
食物繊維は「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の2種類あり、それぞれ働きが違います。
≪水溶性食物繊維の主な働き≫
多く含まれる食品:野菜・海藻・熟した果実・芋類など
・血中コレステロール値を下げる
・食後の血糖値の急上昇を抑える
・腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える
≪不溶性食物繊維の主な働き≫
多く含まれる食品:きのこ・野菜・穀物・豆類・こんにゃく・未熟な果実など
・便のかさを増やし排便を促す
・有害物質を体外へ排出する
このようにビタミンと食物繊維が揃うことがとても大切なのです。
……と、ここまで免疫力を高めるための栄養素についてお話ししてきましたが、これらの食材を使ったメニューは、幼い子が好みではない味のものも多いです。
そこで、お子さんもパクパク食べてくれることを願って、手軽に食物繊維が摂れる「オムレツをピザ風」にしたレシピをご紹介します。
ごぼうの食物繊維たっぷりスペイン風オムレツ
今回は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含むごぼう・きのこを使ってみました!
材料
・たまご・・・4個
・鯖缶・・・1缶
・ごぼう・・・50g(25cmぐらい)
・パプリカ・・・30g(1/2個)
・オクラ・・・20g(1本)
・冷凍したエノキ・・・100g(1/2本)
・とろけるチーズ・・・ 80g
・オリーブオイル・・・ 大さじ1
作り方
①ごぼうについた土を落とす
ごぼうの皮には栄養素がたくさんあるので、それが残せるようブラシでやさしく土を落とします。
②ごぼうを炒める
洗ったごぼうを包丁でささがきにし、オリーブオイルで軽く炒めます。
③冷凍エノキを炒める
きのこは凍らせることで細胞が壊れ、旨味成分が3〜4.5倍に増えるとされています。エノキを事前に冷凍しておき、凍ったままフライパンに入れて一緒に炒めます。
(参照:『その調理、9割の栄養捨ててます!』東京慈恵医科大学付属病院 栄養部 監修、世界文化社)
④ほかの野菜を加える
適当な大きさにカットし、たまごと一緒に混ぜフライパンに投入します。しっかりと混ぜましょう。
⑤チーズを乗せて蒸し焼きに
とろけるチーズを上に乗せ、蓋をして弱火で5分ほど待ちます。完成したら、ひっくり返さずそのままお皿に。
食物繊維が豊富な食材を冷凍し、栄養価を増やしてから食べる。自然と腸内環境が整い、免疫力UPが期待できるメニューです。ピザを食べるときのようにピザカッターで切って、お子さんと楽しく一緒に食べてくださいね。