病気のとき、どんな食事にすればいい? 症状別ポイント「発熱」 〜 homealの専門家にきく🥕


今回のテーマは
「子どもの体調不良と食事」(前編)です

こんにちは!
「管理栄養士」「健康運動指導士」の北島真理子です。

子どもの体調が悪いとき、何を食べさせたらいいのか悩むことは多いですよね。

「早く治すためには、栄養のあるものをたくさん食べさせなければ……」と思いがちですが、子どもの様子に合わせた食事が必要になります。

今回は症状別に、前編・後編2回の記事に分けて食事のポイントをお話ししますので、ぜひ参考にしてくださいね。

まずは、風邪などによる「発熱」の症状がある場合です。

 

「発熱」時の食事の工夫

熱があるときは、食欲がなくなることが多いもの。このとき無理にものを食べさせる必要はありません。まずは「水分」をこまめに補給することが大切です。

食材選びも、食欲がないときは「食べられるもの」、食欲が戻ってきたら「消化のよいもの」という視点で考えるといいでしょう。

 

食欲がないとき

高熱が出ると、呼気や汗で体内から水分が失われ、脱水症状を起こしやすくなります。そのため、食事よりも水分補給が優先となります。

これらを子どもの様子や好みに応じて、少量ずつこまめに与えます。野菜スープやみそ汁の上澄みは、汗と一緒に失われやすい塩分やビタミン、ミネラルも補給できます。

また、食欲がなく固形物が食べられない場合でも、のど越しがよいプリン、ゼリー、卵豆腐、ヨーグルト、フルーツ(果汁や果肉をつぶしたもの)であれば、食べられることも

子どもが食べられるものを食べられるときに少量ずつ与えて、エネルギーの補給を促しましょう。

 

食欲が戻ってきたとき

熱があるものの、元気で食欲もあるようなら食事をしても大丈夫です。ただし、子どもの胃腸が弱っていることもあるため、消化の悪いものは避けましょう

おかゆ、おじや、煮込みうどん、野菜スープなど水分の多くやわらかい食事がおすすめです。

 

「解熱後」の食事の工夫

熱が下がってきたら、メニューにおかずを少しずつ増やしていきます。

カラダの回復のためにも、たんぱく質やビタミンを含む消化のよい食材を取り入れましょう。逆に、食物繊維の多い野菜や海藻類、油脂の多いものは消化しにくいので避けるようにします。

子どもの様子を見ながら食事の量を調整し、だんだんと固形のものに近づけていきましょう。

 

おすすめメニュー:卵おじや

卵おじやは、カラダの回復に必要な栄養素である炭水化物、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどを1品で摂ることができます。

材料 幼児1食分

・ご飯・・・50g
・ほうれん草・・・5g ※野菜は消化のよい、好きな食材でOK
・にんじん・・・10g
・卵・・・1/2個 ※たんぱく質は脂肪の少ない、好きな食材でOK
・だし汁・・・1カップ
・しょうゆ・・・小さじ1/2

作り方

① ほうれん草は茹でて水にさらし、水気を切って細かく刻む。にんじんは2cmの長さでせん切りにする。

② 鍋にだし汁、切ったほうれん草とにんじん、ご飯を入れて煮る。野菜がやわらかくなったら卵を回し入れ、しょうゆで味をととのえる。

 

急な発熱でも、落ち着いて対応を

「子どもの発熱はよくあること」と頭ではわかっていても、高熱があると心配になってしまいますよね。子どもが急に発熱した場合、まずは意識がはっきりとしているか、顔色は悪くないかを確認しましょう。

意識がはっきりとしている、顔色が良い状態であれば、ひとまずゆっくり休ませます。急な症状の変化もあり得るので、子どもの様子をよく観察し、症状に不安を感じるときは医師の診察を受けるようにしましょう。

幼い頃は発熱を繰り返す子どもも、成長とともに免疫力がついてくると熱を出す頻度が少なくなるケースはよくあります。「今は丈夫なカラダをつくるために必要な過程なんだ」と、子どもの成長を見守ってあげてくださいね。

後編の「下痢・便秘」に続きます

 

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