「手抜き」ではなく「手間抜き」で、子どもとの時間を有意義に。冷凍王子・西川剛史さん 〜 homealのひとびと🥕


「homeal」の幼児食をつくっているのは、どんなひと?
レシピにはどんな想いや“こだわり”がこめられているの?

今回は「homeal」の冷凍食品開発に携わり、冷凍生活アドバイザー・冷凍王子として活躍する西川剛史さんをご紹介します。

 

コンサルティングから資格監修まで。冷凍食品のプロフェッショナル

みなさん、初めまして!
冷凍王子・冷凍生活アドバイザーの西川剛史です。私は冷凍コンサルティングを中心とした、冷凍食品に関わる仕事をしています。

「冷凍食品コンサルティング」という言葉を聞きなれない方も多いかもしれませんが、homealのように冷凍食品をこれから作りたい・販売したいという人へのアドバイスや、冷凍食品の商品開発サポートなどをおこなっています。

また冷凍の魅力を発信するために、「冷凍生活アドバイザー」という資格講座の監修講師や、「冷凍王子」としてテレビやメディア、イベントなどで冷凍食品について教えています。

 

「冷凍王子」誕生のきっかけは、おいしい・簡単・栄養バランスが叶うこと

冷凍食品に携わるようになったきっかけは2段階ありました。

最初のきっかけは、学生時代に食卓で出た冷凍食品がとてもおいしかったこと。「料理は手間や時間をかければおいしくなる」と言われている中で、こんなにも簡単においしい食事ができるって面白いと思いました。

この体験から冷凍食品に関するドキュメンタリーを見るようになり、少しづつ「冷凍食品の仕事にかかわりたい」と思うようになりました。

その想いを叶えるため、近畿大学の農学部にある「食品栄養学科」に入学。大学では、食品科学や栄養など幅広く食について学びました。

学びを通して、悪い食生活を送るとその影響でさまざまな病気にかかったり、体調不良により心身ともに辛い状態になることを知りました。それは私にとってショックな内容でした。
そこから「食生活改善」に興味を持ち始めました。

食生活の改善について学ぶなかで、そもそもきちんとした食事を作る時間がない人が世の中にはとても多いことがわかりました。この現状を知ったことが2つ目のきっかけとなり、それならば、「時間や手間をかけなくても、健康的で豊かな食生活を送ること」をサポートしたいと考えました。

豊かな人生を送る人を増やすことが、私の一番やりたいことだと気づいたんです。

大学卒業後は、大手の冷凍食品メーカーに就職。その後冷凍食品を販売する会社に転職し、メーカーから開発など冷凍食品に関するさまざまな経験を重ねて独立、今に至ります。

 

諦める可能性がよぎった「homeal」との出会い

homeal代表の鬼海さんから連絡をいただいたのは、2019年5月。土砂降りのなか会いに来てくれたのが印象的でした。

話を聞くと、
「幼児食のサービスを作りたい」
「子どもが口にするものだから、専門家監修のもと、きちんとしたものを作りたい」
「最近の冷凍食品はおいしいと感じている」
とのことでした。

当時私のところには、冷凍食品の開発や販売についてたくさんの相談が寄せられていました。多くの方は、私の話を聞いて諦めてしまうことがほとんど。叶えたい理想はあるものの、その実現に必要なことを話すと「やはり無理かも」となってしまうんです。冷凍食品の開発は、思っているより難しいんですよね。

鬼海さんのお話をうかがった際も、「あきらめる可能性があるな」と正直思いました。作りたいサービスへの想いはすごくいい!でも実際にかかるコストや労力を知って、挫折するんじゃないかなと。

ですが、私の予想は覆されました。

僕が冷凍食品の開発について説明をしている間、諦めどころか「これをやりたいんだ」という想いが終始伝わってきたんです。そして鬼海さんは、理想だけではなく現実的にしっかりとプランニングができる人だということを知りました。

その覚悟と人柄、実現性しかり、私自身が鬼海さんの想いに共感して一緒にやりたいと思ったのが決め手となり、ご一緒することを決意しました。

 

年間1,000食もの冷凍食品を試食し、商品開発を進める

冷凍食品に関わらず、商品開発において作り手が陥りがちな問題があります。それは味や形、パッケージから決めようとすること。商品の中身や見栄えから決めることよりも、「どんな人がどういう状況で買う商品を作るのか」を考えることが、大事です。

homealの場合はターゲットが明確だったので、子育てしている人にヒアリングをして、その方たちのマインドになりきって商品を考えたり、試作品の評価をするよう意識しました。

私は年間1,000食以上の冷凍食品を食べているので、真似できる点や差別化するべき点を判断し、商品に反映することができます。

実はテレビでもよく聞かれるので、正確な数字を数えてみたんですが、去年は1,300食の冷凍食品を食べていました(笑)。累計で1万食は食べている計算になります。こうしたデータをもとに、商品を開発しています。

 

栄養と美味しさにしっかりこだわったメニュー開発を

とはいえ、私にとっても幼児食の冷凍食品は初めての試み。味付けの濃さや食材のやわらかさ、具材の大きさなど、気をつけることが多く、またそれをメーカーさんに正確に伝えることに苦労しました。

それと同時に、「幼児食」というジャンルの面白さも感じましたね。離乳食とは違って、ある程度いろいろなものを食べられる時期なので、さまざまな種類のメニューを開発することができます。

たとえば印象に残っているメニューに「レバー入り肉団子のトマトソース煮」があります。

レバーは栄養豊富なので取り入れたい食材のひとつです。私もこれまでに何度か開発に携わりましたが、レバーはおいしくすることが難しい食材でもあります。

特に子どもにとっては、食べ慣れないうえに苦手な食材。大人でも健康のために、無理をして食べる人もいるような食材ですから、これをいかに無理せずおいしく食べてもらうかを考えました。

結果、苦手ポイントとなるレバーの臭みや食感を少なくするため、レバーを手でこねて成形し、ふんわりとした食感に仕上げました。プロのシェフが作ったおいしいトマトソースを使用して、しっかりと臭みを消し、牛肉を加えることでうま味と栄養素を高めました。

レバーとひき肉の割合は、配合テストを何度もおこなって比率を決定しましたね。細かい試行錯誤の末、自信を持ってお届けできる、とてもおいしい商品に仕上がりました。

 

「手抜き」ではなく「手間抜き」。空いた時間で新たな価値を

homealの冷凍食品では、ボルシチ風シチューやビスクカレー、フリカッセ、サバ味噌などジャンルも味もさまざまな種類の料理を商品化できているので、食に興味を持ってもらうという点においても、とても面白いラインナップだと思います。

とくに幼児食は、味覚の形成が始まる時期の子どもを対象にしているので、食べる楽しみはもちろん、脳の発育など成長ためにもぜひ活用して欲しいですね。

また、私が冷凍食品を始めるきっかけにもなった「手間を抜く」という魅力も、十分に感じていただきたいと思っています。

私は冷凍食品を使うことを「手抜き」ではなくて「手間抜き」と言っています。冷凍食品の活用を「手抜き」と思って罪悪感を持つのではなく、省ける手間は省いてしまって、そこで生まれた時間を使って子どもと一緒に遊んだり、何かを教えたりすることができればいいなと思っています。

homealが「手間抜き」として活用されることで、新たな価値が生まれることを楽しみにしています!

 

文/三好優実  編集/佐々木久枝

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